飲食ホールでソムリエ資格は取るべきか|給料が上がる店・上がらない店の違い

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・ホールで働いてるけど、ソムリエ資格って本当に取った方がいいの?
・資格を取ったら、自分の給料は上がるんだろうか…

カプリ

「いつかは取りたい」って思いながら、もう何年も経っちゃった…。

ローマ

その気持ち、すごく分かるよ。結論から言うと「取るべき」。ただし1つだけ、大事な条件があるんだ。

ローマ
飲食店オーナー|ソムリエ

飲食業界歴20年以上。レストラン2店舗でマネージャーの経験があり、日本とイタリアのソムリエ資格を保持。現在は、夫婦で小さなワインレストランを経営しています。

実体験に基づいたレストラン業界での年収アップの方法や、IT素人がどこまでAIで店舗業務をラクにできるかを実験&発信中!

ソムリエ資格のメリットを解説した記事は、世の中にたくさんあります。でも、メリットを知るだけでは、あなたの給料は1円も上がりません。

本当に知りたいのは、「メリット」の一般論ではないはずです。「自分の店で、自分の給料が上がるのか」。そこですよね。

私は飲食業界歴20年、日本とイタリアのソムリエ資格を持っています。会社員時代は採用面接をする立場でもあり、これまで3桁を超える人と向き合ってきました。

その経験をもとに、ホールで働くあなたの「取るべき?」に、きれいごと抜きで答えます。

この記事で分かること

・ソムリエ資格を取るべきか、その結論と「1つの条件」

・私のソムリエ手当の実額と、年収260万→600万の推移

・資格が”活きる店”と”活きない店”の見分け方

読み終えるころには、「今の自分は、ソムリエ資格を取るべきか」を、自分の言葉で判断できるようになっています。

給料には不満がある。でも、サービスの仕事は好き。そんなあなたにこそ、最後まで読んでほしい内容です。

目次

ソムリエ資格は取るべき|ただし1つだけ条件がある

もったいぶらずに、先に答えを言います。飲食ホールで働くなら、ソムリエ資格は取るべきです。

理由はシンプルで、飲食業界で確実に給料が上がる、ほぼ唯一の資格だからです。手当が付き、昇進でも転職でも有利になる。これだけの資格は、他に見当たりません。

ただし、ここで終わらないでください。冒頭で「1つだけ条件がある」と言いました。それが、この記事でいちばん大事な部分です。

その条件とは、「ソムリエ資格が活きる店」で働いているか、活かす気があること。同じ資格でも、働く店しだいで価値はまるで変わります。

カプリ

じゃあ、ワインがメインじゃないお店で働いてたら、取っても意味ないってこと…?

ローマ

いや、そうとも言い切れないんだ。その場合は「転職の武器」として大きく効いてくる。ここは記事の後半でじっくり話すね。

それでは、「取るべき」と言い切れる理由から順に見ていきましょう。

ソムリエ資格は給料が上がる”唯一”の資格

飲食業界には、たくさんの資格があります。その中でソムリエ資格だけが特別なのは、給料アップに直結するからです。

きれいごとに聞こえるかもしれないので、まずは私自身の、いちばん生々しい数字からお見せします。

私のソムリエ手当は年20〜30万円

職場にもよるので参考までですが、私は会社員時代、ソムリエ手当として年収20〜30万円を頂いていました。月額にすると、1.7万円〜2.5万円ほどです。

税金で2割ほど引かれます。それでも、毎月の給料に上乗せされる金額は、素直に嬉しいものでした。

なぜ、わざわざ手当が付くのか。経営者の目線で考えると、答えはすぐに出ます。「ソムリエがいる=ワインが売れる=売上が上がる」と、誰の目にも分かりやすいからです。

ただし、1つだけ落とし穴があります。過去にソムリエが在籍したことのない店だと、そもそも手当の制度が用意されていないことがあるのです。その場合は、資格を取ったらまず直談判してみてください。

ローマ

バッジが届くのは毎年12月ごろ。自分から言い出しにくい人は、契約更新や昇給査定のタイミングを狙うのもアリだよ。

他の資格と何が違うのか

「ホールの資格なら、他にもあるよね?」と思うかもしれません。たしかに、レストランサービス技能検定や、語学力を示すTOEICなどがあります。

でも、これらの資格には共通の弱点があります。「売上にどうつながるのか」が、経営陣に見えにくいのです。だから、頑張って取っても昇給に結びつきにくい。

その点ソムリエ資格は、知名度が高く、「ワイン=売上」のつながりが一目で伝わります。経営者が評価しやすい。だからこそ、確実に給料の上がる、ほぼ唯一の資格と言えるのです。

レストランサービス技能検定については、こちらでくわしく書いています。
》「レストランサービス技能検定」の資格取得をおすすめしない理由

昇進・転職に有利|年収260万→600万の実話

ソムリエ資格の価値は、手当だけではありません。昇進と転職でも、はっきりと差がつきます。

ここでも、私のリアルな給料の推移でお見せします。

資格を取ってからの昇進ルート

ソムリエ資格取得後の年収推移

私が24歳でカジュアルイタリアンに入社したとき、年収は260万円でした。正直、ゆとりのある生活とは言えません。

そこから27歳で日本のソムリエ資格を取り、29歳でイタリアへ渡って現地の資格も取得しました。帰国後はワイナリー直営の高級レストランに就職。少しずつ役職が上がっていきます。

そして32歳でマネージャーに昇格したとき、年収は600万円弱になっていました。スタート地点から、ざっと2倍以上です。

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年齢できごと年収
24歳カジュアルイタリアンに入社260万円
27歳日本のソムリエ資格を取得300万円
29歳渡伊。イタリアのソムリエ資格を取得
30歳ワイナリー直営の高級レストランに就職360万円
31歳アシスタントマネージャーに昇格400万円〜
32歳マネージャーに昇格600万円弱

ここで知っておいてほしいのは、昇進にはタイミングがあるということです。周りに資格保持者が少なく、役職のポストが空いているとき。そこにソムリエ資格を持つ人がいれば、真っ先に候補に挙がります。

カプリ

「店長は無資格、平社員がソムリエ」っていうお店、たしかにあんまり見ないわね。

面接官が見ていた”資格より大事なこと”

転職でも、ソムリエ資格は優遇されます。サービススタッフの実力は、履歴書と短い面談だけではとても測りきれないからです。

その点、ソムリエ資格があれば「即戦力かもしれない」「努力ができる人だ」と判断してもらえます。つまり資格は、面接の場に呼ばれるための、強い武器になるわけです。

ただ、ここで正直に言っておきたいことがあります。面接官として採用を決める”決め手”は、資格そのものではありませんでした。

私が「採用したい」と感じた人と、見送った人。その違いは、資格の有無ではなく、もっと別のところにありました。

面接官として見てきた”採用したい人”の違い

採用したいと感じた人
・会社の理念を理解して応募している
・自分なりの目標を持っている
・目を見てハキハキ話し、清潔感がある
・「会社にどんなメリットを出せるか」を語れる

採用を見送った人
・交通費や福利厚生など、お金の話が先に出る
・話の主役が自分で、会社への貢献を考えていない
・使い回しだと分かる履歴書・職務経歴書
・職歴に一貫性がなく、志望理由があいまい

まとめると、資格で面接に呼ばれ、人柄と準備で採用が決まるということです。資格は強力な入口ですが、それだけで受かるわけではない。ここは、勘違いしないでおいてください。

転職で年収を上げる具体的な進め方は、こちらにまとめています。
》レストランサービスでキャリアアップ転職するための戦略ガイド

ソムリエ資格が活きる店・活きない店の違い

さて、ここからが本題です。冒頭でお伝えした「1つの条件」の正体を、はっきりさせていきます。

同じソムリエ資格を持っていても、その価値が10になる店もあれば、0に近い店もあります。この差は、いったいどこで生まれるのでしょうか。

判断軸は「ワインを売る店か」だけ

難しく考える必要はありません。見るべきポイントは、たった1つ。「その店は、ワインを売るビジネスモデルか」。これだけです。

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 活きにくい店活きる店
業態の例居酒屋チェーン、ファミレス、カフェ、ラーメン・定食屋、焼肉チェーン、大衆中華ワインに力を入れた店(業態は問わない)
客層ワインを飲む層を狙っていないワインを楽しみに来るお客様がいる
資格の評価売上に直結せず、手当も付きにくい売上に直結し、手当・昇進につながる

客層がワインを飲まない店では、どれだけ知識を持っていても、それを売上に変える場がありません。経営者から見ても評価のしようがなく、手当が付きにくいのが現実です。

カプリ

私が働いてるの、まさにワインがメインじゃないお店…。これってもう詰みなのかな…泣

ローマ

落ち着いて、まだ詰んでないよ。「今の店で活きない」と「取る意味がない」は、まったくの別物なんだ。

活きない店なら、道は2つある

今の店でワインが売りにくくても、ソムリエ資格の活かし方は残っています。大きく分けて、2つの道です。

資格が活きない店なら道は2つ

1つめは、今の店で「自分の影響の輪」を広げること。

ソムリエの勉強をすると、ワイン以外のお酒の知識も自然に身につきます。その知識で、アルコールメニュー全体を魅力的にし、売上を伸ばすことだってできます。

胸の葡萄バッジを、ただの飾りで終わらせる。それは経営者だって望んでいません。自分の手の届く範囲で、どこまで主体的に売上を作れるか。問われているのは、そこです。

2つめは、資格を「転職の武器」にすること。

これは、私自身が通ってきた道です。私はカジュアルイタリアンで働きながらソムリエ資格を取り、その後イタリアへ留学しました。

帰国後の就職活動では、ホテルも高級店も、面接で一度も落ちませんでした。ソムリエ資格を持っていたことが、大きな理由の1つだったと思っています。

今の店で活きないのなら、「資格が活きる店」へ移ればいい。そのための切符として使えばいいのです。

カプリ

「今の店で活かす」か「活きる店へ移る」か。どっちを選んでも、資格はムダにならないってことね。

給料が上がらない店は辞めていい

少しだけ、厳しい話をします。ソムリエ資格を取っても給料が1円も上がらない店は、辞めていいと私は考えています。

私がこれまで働いてきた店では、資格を取れば必ず給料が上がりました。逆に言えば、上がらないのは、その店の評価制度や経営方針に問題があるサインです。

ワインを売る店なのに、手当も昇給もない。それは、あなたの努力が正しく値踏みされない場所にいる、ということです。我慢して居続ける理由には、なりません。

そもそも、なぜ飲食店は給料が上がりにくいのか。その仕組みは、こちらでくわしく解説しています。
》飲食店の給料が安い理由|「稼げる店」と「稼げない店」の違い

ソムリエ資格を取るべきか|よくある質問

ソムリエ資格を取るのに、いくらかかりますか?

日本ソムリエ協会の試験費用は、一般受験で5万円台、協会員なら4万円台です(受験料+認定登録料)。費用の内訳や、会員になるべきかどうかは「ソムリエ試験の難易度と費用」の記事でくわしく解説しています。

未経験でもソムリエ資格は受験できますか?

完全な未経験では受験できません。一般受験の場合、酒類提供サービスで通算3年以上の実務経験が必要です。今ホールで働いている方なら、経験を積みながら準備を進められます。

カプリ

今ホールで働いてるなら、その経験がそのまま受験資格につながるのね。

資格を取れば、必ず給料は上がりますか?

「必ず」ではありません。ワインを売るビジネスモデルの店なら、手当や昇給につながる可能性は高いです。一方、ワインを売らない店では手当が付かないこともあります。その場合は、転職の武器として活かすのがおすすめです。

カプリ

「必ず上がる」わけじゃないけど、活きる店を選べば可能性はぐっと高いってことね。

ローマ

そういうこと。大事なのは「資格を取ること」だけじゃなく、「資格が活きる場所で働くこと」。この2つはセットで考えてね。

まとめ|あなたの店は「取るべき環境」か?

最後に、ここまでの話をあなた自身の状況に当てはめてみましょう。次の3つの問いに答えるだけで、進むべき道が見えてきます。

取るべきか判断する3つの問い

① 今の店は、ワインを売るビジネスモデルか?

② 今の店で、資格を活かして売上を作る気があるか?

③ 資格を取れば、今の店で給料が上がりそうか?

3つすべてに「はい」と答えられるなら、あなたは恵まれた環境にいます。今すぐ準備を始めてください。ソムリエ資格は、給料アップへの最短ルートになります。

「いいえ」が多かった人も、落ち込まないでください。その場合は、資格を「転職の武器」と位置づけて、活きる店への移動を視野に入れればいい。やることが決まるだけで、十分な前進です。

そして、どちらの道を選ぶにせよ、1つだけ確かなことがあります。挑戦するなら、若いうちほど有利だということです。

ローマ

「いつか取りたい」って言い続けたまま、10年経った人を僕は何人も見てきたよ。人生で一番若いのは、いつだって今日なんだ。

受験の費用や難易度、合格までの最短ルートは、こちらの記事にまとめています。
》ソムリエ試験の難易度と費用|合格までの最短ルートを解説

具体的な勉強の進め方を知りたい方は、あわせてこちらもどうぞ。
》ソムリエ試験の勉強法|独学で合格するためのステップ

給料には不満がある。でも、サービスの仕事は好き。そんなあなたにとって、ソムリエ資格は、未来を変えるための現実的な一歩です。

この記事が、あなたの素敵な未来へとつながるきっかけになれば嬉しいです。あなたの挑戦を、私は心から応援しています。

ローマ

またお会いしましょう!

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この記事を書いた人

飲食業界歴20年以上。レストラン2店舗でマネージャーを経験し、日本とイタリアのソムリエ資格を保持。現在は妻と小さなワインレストランを営むオーナーソムリエです。
このブログでは、実体験にもとづく飲食業界での年収アップ術と、IT素人がどこまでAIで店舗業務をラクにできるかの実験を発信しています。

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